標準化特許って難しいですねぇ

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こんにちは、
弁理士松山裕一郎です。

アップル対サムスンに新展開です。

米通商代表部(USTR)が、3日、米アップルの「iPhone」が韓国サムスン電子の通信特許を侵害したとして、アップルの一部製品の米国への輸入や販売を差し止めるとした米国際貿易委員会(ITC)の命令を拒否すると発表したのです。

このサムスンの通信特許が「標準必須特許」と言われるもので、業界で広く使われている技術であるがゆえに、たとえ競争相手であっても公正に、非差別的に利用を認めるべきものだとされるものです。

でも、なんか変ですよね。せっかく特許をとっても、標準必須特許だったら権利侵害している商品でも販売可能なのか?それじゃ、特許とっても意味がないじゃないか?と思いますよね?!

実際、朝鮮中央日報の社説では、こんなことをしていると保護主義丸出しだし、標準化に向けてせっせと努力する企業はなくなると述べていました。それも一理ありそうに思えます。

でも標準化技術を標準必須特許で握ることの意味は、特許の本来持っている「独占」とは少し異なるのではないかと思うのです。

本来の特許は仲間を作らない、群れにならないためのものです。独占するわけですから。 でも特許の使い方はかなり変わってきています。パテントプールの例のように仲間を作るために特許を利用するという利用手段が登場しており、標準化特許もまさに仲間を作るためのものだと思います。

とくに、標準化においては基盤技術を特許で握ったものが標準化のイニシアチブをとり、様々な利益を得られるのでしょう。この通信技術についての標準化がどのようなシンジケートになっていて規約がどうなのか、アップルはどのように参加しいているのか調べないといけませんが、標準化を握ることで部品はもとより完成品においても自社製品を売りやすくなる効果は得られたのではないかと思います。

それに、裁判で争うことは否定していませんから、行政判断を行政が覆しただけととらえれば、今回の措置が非常に珍しいことだとしても、そんなにおかしくはないと言えます。

まぁ、書きたいことは山ほどあるのですが、特許を標準化の手段として使うのであれば、本来の独占という特許の効果は捨てても十分だと思えるくらい実をとれるようにしなければいけないという事だと思います。

参考文献:日経電子版2013年8月5日版

ではでは

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