”世界の革新企業トップ100”に日亜化学工業

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徳島県阿南市に本社を置くLEDメーカーの日亜化学工業が、革新的な製品やサービスを提供する「世界の革新的企業トップ100社」に選ばれたそうです。

地方の企業が頑張っているのは本当に頼もしいですよね。

日亜化学と言えば、やはりLEDが最も有名でしょうか。

ノーベル賞に輝いた「青色発光ダイオード」ですよね。

でもそれだけじゃないんですね。例えば、青色発光ダイオードを活用する方法が凄いのです。

特許3700502を見ると、請求の範囲には、以下のように記載されています。

「請求項1】
  量子井戸構造をとると共に、発光層がInを含む窒化ガリウム系半導体から成り、420〜490nmの範囲に発光スペクトルのピークを有するLEDチップと、
  前記LEDチップの近傍に配置された透光性樹脂と、
  前記透光性樹脂に含有されるフォトルミネッセンスの蛍光体であって、前記LEDチップの青色発光を一部吸収して、530〜570nmにピークを有し、少なくとも700nmまで裾をひく発光スペクトルを発光可能であり、ガーネット構造をとると共にセリウムを含有するフォトルミネッセンスの蛍光体と、を具え、
  前記LEDチップから出て前記フォトルミネッセンスの蛍光体に吸収されずに通過した光の発光スペクトルと、前記フォトルミネッセンスの蛍光体から出た光の発光スペクトルとが互いに重なり合い、両発光スペクトルの混合により白色系の光を発光可能なことを特徴とする発光ダイオード。」

これじゃ良くわからない、と思いますよね。当然です。

これ要約書では、「基板上に形成された窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層を備えた青色発光が可能な発光素子と、該発光素子上に設けられたコーティング部と、該コーティング部を保護するモールド部材とを有する発光ダイオードであって、コーティング部材は発光素子からの青色光の少なくとも一部を吸収し波長変換して蛍光を発する黄色のフォトルミネッセンス蛍光体を含むとともに、モールド部材にはモールド部材を乳白色にする拡散材が含まれている。」と記載されています。

これがどういうことかと言うと、LEDとしては「青」だけを使って、青の周りを黄色の樹脂(性格には青の光を吸収して黄色い光を発する蛍光体を含む樹脂)でコーティングすることで、白い光を発生させるというものなのです。

ね、凄いですよね?まさにコロンブスの卵的な発明ですが、こういう工夫したアイディアとそれを具体的にする緻密な実行力。簡単そうでなかなかできないです。

今回の受賞は、近年の複数の発明に対して与えられたものだそうです。アカデミー科学技術賞も獲っているのですね。

本当にイノベーションの素地ができている会社様なのでしょうね。秘訣を聞きたいですね。

ではでは

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