弁理士松山裕一郎の知財情報発信ブログ

流行語と商標

アマビエ商標出願の製菓会社社長に聞いた 取得できたら他社への対応は?

新型ウイルスで一躍有名になった妖怪「アマビエ」。その愛らしい(?)外見でネットを中心に一気に知名度が上がりましたね。

こうした「人気急上昇ワード」がいち早く商標出願されるというケースは珍しいものではなく、常にどこかしらで何かしら出されていると言っても過言ではありません。

所謂「商標ブローカー」と呼ばれる、先願主義を利用したビジネスモデルも存在します。これは商標として登録できそうなものを見つけ次第先に登録することで、本当に使いたい人が申請を出したときにライセンス料を請求するなど、あまり気持ちの良いものではない手法です。(特許庁もこうしたケースに対応するため、注意喚起のページを公開しています。)

自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意)

しかしこうしたモデルだけでなく、リンク先の会社のように差し止め請求などをされることのないように先んじて出願を行うケースも多くあります。

商標法においては、公序良俗に反するものやごくありふれた名称のみで作られる商標など、商標として登録することのできない条件がいくつか規定されています。(商標法3~4条)
その言葉が爆発的に流行したということで商標出願を行っても、これらの規定に当たると審査官が判断すればだれも商標権を取得することができないので、そもそも誰かの商標権の侵害に当たるということが起きないことになります。

出願しても登録にならない商標

というものの、結果として流行語が商標登録となったケースもあります。また出願を行ったものの様々な理由からネットで爆発的に炎上するなどして出願取り下げを行うことになるなど、法的見解からではない方向から商標登録の可否が突き動かされるようなケースも増えてきました。SNSの普及で多くの人が迅速に情報をやりとりできる時代のなかで、「個」として認められる商標の取得の方法もまた、再考させられるフェーズなのかもしれません。

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