Last Updated on 2023-07-03 by matsuyama
今回の記事は、弁理士の日記念ブログ企画2023 (https://benrishikoza.com/blog/benrishinohi2023/)への参加記事です。
「それってパクリじゃないですか?」というドラマが放送されました。これ、知財業界では結構盛り上がりましたね。
なにせ、弁理士が主人公で、ドラマの中でも「弁理士」が深く紹介されていましたからね。
こんなことはこれまで記憶にないことです。
だから盛り上がりましたが、これ、実は知財業界が盛り上がったというより、弁理士業界が盛り上がったという方が的確かもしれないですね。
そもそも知財業界といった場合に何を指し示すのか、いまいち不明です。
「知財」と言う言葉は、知的財産の略語ですが、一般に知財業界というときには、知的財産権を取り扱う業界の意味になっていると思います。
知財を「知的財産」とすると、「知財がテーマのコンテンツ」は枚挙に暇がないほどに多数にのぼります。
日本のドラマでも「下町ロケット」や「陸王」、いずれも池井戸潤さんの原作、などがあります。
そんな中、知的財産の本質に触れることができる一本としてご紹介したいのは「マネーボール」です。
ブラッド・ピット主演で、実話をもとにした映画です。
MLBの実在のチーム、オークランド・アスレチックスを舞台に、金欠の弱小球団のGM(ブラッド・ピット)が、スター選手を他球団に取られながらも、統計データを駆使してチームを立て直すお話です。
これって、ノウハウが凝縮されたお話で、技術的な価値もある。特許のネタになることが満載です。
でも、知的財産の本質というのはそこじゃないのです。
データを活用すること、新しい技術を開発して適用すること、それらは重要なことです。
どんな戦争も新しい優れた技術をもっている方が有利になります。
でも、やはり、そこで最も重要なことは「人」です。データや技術を作り上げるのも「人」、活用・運用していくのも「人」。
それも「人」一人ではどうにもならないことが殆どで、他の誰かの助けがあって初めていろんなことが形になっていく。
如何に「人」が、ナレッジを育み、形にして、花開かせていくのか。
そんなドラマを見ることができるのが、このマネーボールというお話だと、私は思っています。
こんなドラマや映画はいっぱいあると思います。
前述の「下町ロケット」や「陸王」もそうですよね。人とのつながりが「知財」の生成や活用において非常に重要なものとして描かれていました。
でも、そのとおりだと思うのです。
知的財産を育む「人」の繋がりや知的財産を活用する「人」の繋がりは、裏を返せば、人の繋がりが「知的財産」を生み出し、活用して、利益の創出につながる。
そんなことが映画やドラマからわかるのではないか、そんなことを感じる、いいきっかけになったと思います。あのドラマは。
ではでは!