Last Updated on 2012-12-03 by matsuyama
こんにちは、
弁理士松山裕一郎です。
「日本でiphoneが生まれなかったわけ 専門家に聞く」という記事が日経電子版にありました(有料会員限定です)。
反論したい部分もあります。
たとえば、「日本の端末メーカーは復活することができるのか。深沢氏が指摘するように愚直に消費者の声に反応していけるかが勝負の分かれ目になる。日本企業にも必ずチャンスがある。」という論評がありました。
言いたいことはわかるのですが、こう書いてしまうと少しずれてしまいます。
消費者の声に反応した製品を作るのではなく、消費者が普遍的に有している欲求を察知して、自分たちの理屈で製品をつくるのではなく、消費者の「使用」の立場で製品を作るべきだというべきだと思いますね。
こういう取り組みは日本の企業でもやっているところはたくさんありますよね。
特に、パナソニック!
え、意外・・・・と思われるかもしれませんが、寝ながらエステのスチーマーナノケアやポケットドルツがそうらしいです。
商品を使う立場の女性が中心のマーケッティンググループで商品の企画やプロモート活動を行っていることでヒット商品が出ているそうです。
やはり消費者が製品開発を行うという姿勢が必要であると共に、女性が集団になった時の突破力も大きいのかも知れません。
この日経の記事の中でもあったのですが、こういうヒット商品を生み出すのは「恕」(じょ、相手の立場に立って行動すること)の精神のなせる業なのでしょう。
でも、こうしてみると、ビジネスで単純に相手の立場に立って行動するというのは非常に難しいのでしょう。だからなかなか日本ではiphoneができないという話になるのでしょうね。
消費者=製品開発者という図式が成立していないといけないのかもしれません。
でも発想を変えれば、日本には優れた技術があるのだから無理にBtoCに行かなくても、BtoBで生きれば、保有している知識が有効に活用できるのではないかと思ったりもします。
消費者のことを慮って活動するのは結構大変です。
なにせ見えないニーズ(潜在ニーズ)を発掘しないといけませんから。
でも、企業の見えているニーズに迅速に対応するのは日本の企業の得意業だと思うのです。
この限りでは「恕」の精神も発揮されるのではないでしょうか?
しかし、渋沢栄一も論語を教えとしていましたし、孔子の教えは懐が深いです。
ではでは