Last Updated on 2013-04-04 by matsuyama
夏ゼミを過去2年間担当してきましたが、今年は受講希望者が少なくて取りやめになってしまいました。10人集まらなかったら取りやめということでしたので仕方ないです。千葉での開講でしたので、千葉を希望する方が少なかったということもあるのですが、私の考え方と受講生のニーズとがあっていないですね。実感です。
もっとも私は自分なりの使命感を持って講師をやっているので受講生のニーズに合わせようとはしていませんから合わないのは当然ですね。
思うに、受講生の方は使い勝手のいい資料をもらったり、手取り足取り指導してくれるようなゼミに入りたいようです。お金払うのですから当然ですね。
確かに、要領よく1・2回の受験で試験を突破する方には、他人の資料をそのまま覚えこんだ方もいらっしゃいますし、講師に頼りっきりの方でも講師とフィーリングが合えばうまく合格する場合もあります。
しかし、3回以上受験している方は、そんな勉強方法ではなかなか合格しないと思います。よしんば合格したとしても実務に入ったときに苦労します。実際、各事務所で指導する方の話としては「最近の合格者は言われたことはできるけど応用力がない」という話をよく聞きます。要は自分で問題点を見出して解決手段を提案する(それもクライアントが取捨選択できる用に複数の選択肢を提示し、自らのコメントを添える)という基本中の基本ができないということです。
そうなるのは当然でしょう。受験勉強という絶好の機会に受け売りの勉強しかせず、自分で考えること、すなわちリーガルマインドの育成も問題解決能力の育成もしていないのですから。
ただでさえ、択一合格者のレベルが落ちているのに、こんな姿勢で勉強する合格者ばかり輩出していると弁理士業界全体のレベルが落ちて弁理士業界の信頼性が低下するのではないかと感じてしまいます。