弁理士松山裕一郎の知財情報発信ブログ

KING JIM(キングジム)の「ショットノート」第2回

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       知財マーケでビジネスUP↑

          ―――  第4号  ―――  

こんにちは、発行者のアステックIP Solutionsの代表、弁理士の松山です。
ビジネスで成功するための知財形成に関するメールマガジンを始めることになりました。

ヒット商品や特徴のあるプロジェクトを取り上げ、現象分析と知財形成のプロセスを各事例、2回にわたって紹介していきます。

今回は、KING JIM(キングジム)の「ショットノート」第2回です。
デジタルとアナログの融合がいかにして知財形成に関わっていくのか、紹介します。
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○KING JIM (キングジム)「ショットノート」(全2週)~第2回~

☆知財について   

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■知財について   

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ここで「知財」とは、単に知財権のみを意味するのではなく、知的資産全般を意味します。

(1)知財の創出   

知財の創出、すなわち新知識の創造は、既存の知識に新たな情報が付加されることでなされることが多いということはすでに申し上げている通りです。

この「ショットノート」の事例でも同じですね。
いくつかの知財が創出されていると言えますが、中でも注目すべきは、アナログな情報整理術とデジタルな情報整理術とを合体させた点です。
すなわち、専用アプリ+「ショットノート」という組み合わせです。

知財の創出を考える時、まず着目しなければならないのは2点あります。

一つはどんな夢を描いたのか、
もう一つはこの会社のアセットは何かです。

まず、描いた夢は「情報整理の簡単なノート」だと思われます。
もっと上位の概念で考えると新規な「情報整理術」の開発なのでしょう。

ここで、この会社のアセットは、文具に関する多数のノウハウがあったのですが、もっと大きなアセットはこの会社の行動指針ではないでしょうか?
この会社には「見つめよう市場 見なおそう慣行 見つけよう新発想」という行動指針があったということです。

このような行動指針はそこで働く人たちに深く刻まれます。知らず知らずのうちに従来の慣習を否定して新発想を見出そうとする行動を呼び起こすのではないでしょうか。

ショットノートは、本当に既存の物と既存のアプリとを組み合わせただけと言ってもいいような商品ですが、このような発想を生み出す根本となるアセットはそこで働く人に植え付けられたものの見方考え方だったのかもしれません。


(2)知財の活用   

「ショットノート」のビジネスモデルはどうだったのでしょうか?

ノートの値段は、630円(ツインリングタイプ、B5版変形LLサイズ、70枚)ですから安いものではないですね。

でも売れているのです!
なぜ???

そこが、このビジネスのすごいところです。

その要因は、アプリの提供にあります。
無料のアプリを提供することでノート自体は若干高くても、利便性の高さを訴求でき、しかもなんとなく割安感があります。

それに高いといっても手の届かない高さではありません。普通のノートよりちょっと高い程度ですからそんなにハードルも高くないです。

これで、まず、その購入者にとっての1回目の販売ができるわけです。
そして、1度は買ってみたという人の2~3割がリピーターになってくれれば十分に利益を上げることができます。

だって、アプリは何度配信しても最初に作るとき以外はそんなにお金がかかりませんから。アップグレードもそんなに必要ないかもしれません。

どうでしょうか、このビジネスモデルもデジタル(アプリ)とアナログ(紙のノート)との融合から創出されたものと言えるのではないでしょうか?


(3)知財の維持   

上述のようにデジタル(アプリ)をアナログなものと組み合わせるというのは非常に効率がいいのです。
が、ことはそれだけに止まらず、ビジネスを維持するという観点からもアナログとデジタルの融合は有利に働いています。

やはりアプリの存在です。アプリには大きく「SHOT NOTE」 と書かれています。これが大きいと思うのです。
この文字があるからこそ、使う人にはショットノートの利便性が強く印象付けられていき
ブランド価値がゆるぎないものになっていると思うのです。

アプリをうまく取り込むことはこれからの必須かもしれませんね。

【参考URL】
http://www.kingjim.co.jp/st_files/storage/pdf/csr2011.pdf
(キングジムCSRレポート・会社案内2011)
http://www.kingjim.co.jp/sp/shotnote/(キングジム ショットノート)
http://www.kokuyo-st.co.jp/(コクヨS&T)  

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   ■次回のメルマガ   

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    次回は、ポン酢ジュレの知財形成のプロセスについてです。
   液体調味料を固形物にするという発想がどこから来たのか非常に興味のあるところです。

     

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