弁理士松山裕一郎の知財情報発信ブログ

KING JIM(キングジム)の「ショットノート」第1回

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      知財マーケでビジネスUP↑

           ―――  第3号  ―――  

こんにちは、発行者のアステックIP Solutionsの代表、弁理士の松山です。

ビジネスで成功するための知財形成に関するメールマガジンを始めることになりました。
ヒット商品や特徴のあるプロジェクトを取り上げ、現象分析と知財形成のプロセスを各事例、2回にわたって紹介していきます。

今回は、KING JIM(キングジム)の「ショットノート」第1回です。
開発から販売、その後に至るまでの現象と分析を紹介します。
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○KING JIM (キングジム)「ショットノート」(全2週)~第1回~

☆現象と分析

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■現象と分析

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(1)現象

ショットノート®は、キングジムが製造販売している新タイプのノートです。

何が新タイプかというとノートを撮ったらスマホで管理できる点が新しいのです。
この新しさゆえにヒットして2011年ヒット商品ランキング(日経トレンディ)の第16位にランキングしています。

まさに、スマホが登場したことで各種のインフラが整備されていますが、その一環といえるのではないでしょうか?
ショットノートの開発は、キングジム社内でのミーティングがきっかけだったということです。
開発者である遠藤さんと清水さんは、メモを確認するのに手間取っているマーケティング担当の女性を見てひらめいたそうです。

「ノートに書き込んだ情報を素早く検索できると、これはきっと便利にちがいない」と。

二人のひらめきから、「ショットノート」プロジェクトは始まりましたが、それは手書きのアナログ情報をデジタル化するというものでした。

ズボラな自分たちにも使えるものを目指した二人は、携帯のカメラで撮影することに加え、情報の検索性を上げるために専用アプリの開発にも着手しました。

デジタルな「専用アプリ」+アナログな「ノート」という構成で、新しい文房具の開発に成功したのです。


(2)分析

「ショットノート」は社内ミーティングのふとした社員の行動に着想を得て生まれています。なに気ない行動をヒントにして創り出された商品の一つといえます。

アイディアの初期段階では文字で表現するのが困難なものも多く、アイディアは文字より図やイラストを使った方が表現しやすい場合が多いですね。
そして、絵を描くという点ではアナログの紙とペンを使うのがベストといえます。

その一方、手書きしたものは整理しづらく、せっかく書いたのにどこに行ったのかわからないなんて言うことがよく生じます。

つまり、アイディアやちょっとしたメモはまだまだ手書きのほうがいいけれど、整理が大変であるということです。
これらの点をうまく活用したのが「ショットノート」なのでしょう。

手書きしたものをスマートフォンで撮影し、情報の蓄積・検索はデジタルで行うということは、アナログとデジタルの双方の良さを組み合わせているといえるでしょう。

ノートやメモを使う上で、一番力を注ぐのは書くこと=アイディアを出すことです。その後の整理や検索が「ショットノート」側に任せられるのは、多くのユーザーにとって大きな助けとなります。

「ショットノート」の価格はツインリングタイプで315円~630円となっており、一般的なメモパッドと比べると高めの値段設定となっています。
しかし、ソフトは無償で提供されているので、専用アプリ+「ショットノート」という組み合わせで見れば、一概にノートの価格だけでは判断できません。
この点は、ぺんてるの「airpen Pocket」が1万7800円前後であることからもわかります。

すなわち、単なるアナログノートとしてみると高いといえます。しかし、活用したい人(アナログノートとデジタル機器とを融合させて使用したい人)からは安いといえ、売り手からすると、高利益率のノートを売り続けることが可能となります。

まさに、価値創造戦略と価格戦略とをうまく運用した例といえるのではないでしょうか。

ちなみに、「airpen Pocket」とは手書きのノートをデジタル化し、無線(Bluetooth)経由でPCなどと同期できるツールのことです。

【参考URL】
   ・www.kingjim.co.jp/st_files/storage/pdf/csr2011.pdf
   (キングジムCSRレポート・会社案内2011)
   ・www.kingjim.co.jp/sp/shotnote/(キングジム ショットノート)
   ・www.airpen.jp/(ぺんてる「airpen Pocket」)

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    次回は、KING JIM(キングジム)の「ショットノート」の知財形成のプロセスについてです。
   デジタルとアナログの融合がいかにして知財形成と関わっていくのか、紹介していきます。

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